寝具の保温力が足らないためか、布団が冷えて寒いという方が多いのですが、その解決方法は
できるだけ床から離す
2つの理由があります。
- 床は冷えるために、床に直に敷いていると熱が床に逃げてしまいます。伝統的な日本家屋は保温性が悪いために顕著となります。空気は最も断熱効果が高いので、寒い床からはベッドを使って離した方がいいのです。
- 暖かい空気が上に溜りやすい、逆に寒い空気は下に溜りやすいので、これもベッドを使うことをおすすめします。
保温性の高い寝具を使う
ある意味当たり前すぎますが、保温性が無い寝具は熱がダダ漏れします。
嵩のある掛布団を使う
空気は良質の断熱材なので、嵩のあるふっくらとした掛布団は保温性が高くなります。暑い時期は薄手の寝具にするのは、保温力を下げて熱がこもりにくいようにするためです。
敷布団は最低でも2枚敷にする
床に直で使う場合、重ねることで断熱性を上げ、保温力を確保できます。敷布団は最低でも2枚重ねます。
電気敷毛布はできる限り使わない
寒いからといって、電気毛布に頼るのは問題です。というのも、ヒトの身体は眠りにつくと体温を下げて身体を休めるしくみになっていますが、電気毛布を使うとこのしくみがうまくいきません。冷え性等で、どうしても温める必要がある場合は、電気毛布は寝る前に温度を下げるなどの工夫が必要です。
冷え性など血行が悪い場合は、温熱電位敷布団を
基本的には熱源は湯たんぽ程度がベストなのですが、冷え性がひどい場合は、遠赤外線ヒーターを使った温熱電位敷布団を、温度低めで使うと血行が良くなります。ただ、温熱電位敷布団は硬い素材が多いため、ウールやキャメルの敷布団との併用をおすすめします。遠赤外線系を放射するタイプの寝具も一定の効果があります。
身体にフィットした寝具で、隙間をつくらず熱を逃さない
いくら嵩がある布団が暖かいといっても、身体に沿わないと熱が逃げてしまいます。例えば中身を入れすぎた羽毛布団は身体に沿わないので、反って保温性が落ちます。
薄くて軽い掛毛布を使い、熱を逃がさない
毛布も布団の上に載せるのではなく、軽くて柔らかい軽量のウール毛布やカシミヤ毛布を内側に使い、身体を包むようにして使うことで保温力が上がります。毛足の長いウールのボア毛布も熱を逃がしにくいのでおすすめです。アクリルのボア毛布は熱は逃がしませんが、吸湿性が悪いので暖まってくると蒸れやすくなります。フリースも同様です。
毛布を使わない場合は、布団カバーを工夫します。綿の起毛系やニットなどの空気を多く含むカバーがおすすめです。ガーゼも良いのですが2重ガーゼまで。3重だと重くなりすぎます。
毛足の長いムートンや敷毛布を使う
固めの敷布団を使っていると、肩を含め身体のまわりに隙間が多くできます。毛足の長いムートンシーツやロングファーのウール毛布を使うと確実に保温性が向上します。アクリルのファー毛布でも保温性は上がりますが、汗を吸わないので蒸れやすくなります。体質に合わせて選びましょう。
速暖性の高い素材を選ぶ (アイダーダウン・カシミヤ・キャメル)
例えば、木綿わたの敷布団は、布団干しが不十分だと吸湿した湿気を取り除くために体温が奪われ、暖まりにくくなります。日頃から布団干しなどの手入れを十分にすることも大切です。
直ぐに暖まるアイダーダウン
アイスランドに住むアイダーダックから得られる、絡みが非常に強い羽毛がアイダーダウンです。ヒマラヤ登山などのアンダーウェアにも使われる保温力+速暖性の高い羽毛で、すぐに暖まります。
カシミヤは速暖性に優れ、しかも接触温感が非常に高い
毛布に使われるカシミヤは、キャメルやウールに比べて直ぐに暖まり、しかも接触温感が非常に高い素材で、暖かいというよりは「官能的に気持ち良い」という素材で、この毛布を使うと、他の毛布は使えなくなる・・・というぐらいに快適です。カシミヤを使った掛布団カバーもありますので、おすすめです。